Linuxディストリビューション私的比較
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Linuxディストリビューション私的比較

公開日・更新日

  • 2021/05/30 Sun. 目次を付けてみた。
  • 2021/05/28 Fri. GRUBに関する注記を追加。
  • 2021/05/27 Thu. 公開。

前提

ChromebookがWebブラウザであるGoogle Chrome上での操作を前提としているように、私はFirefoxの上で多くの時間を過ごし、多くのツールの出入口や倉庫としてFirefoxを利用している。

またマークダウンエディタとしてはOneDrive(だけではなく多種多様なクラウドドライブ)を経由してWindows,macOS,Linux,Chrome OS(Android),iPad OS,iOSの間でテキストを同期できるJoplinを愛用している。

そのため、「FirefoxとJoplinが使えて日本処理環境がまともならばOSはなんでも良い」と極論することができる(この他に、辞書アプリや日本語入力システム、OSの操作感や機能性、更にハードウェアの嗜好も関係無いわけではないのだけれど)。

本稿は、2021年5月後半の段階で「FirefoxとJoplinとMozcが楽に使えるLinuxディストリビューション」を探してみた、という話。

ディストリビューション選択条件

  • Firefox, Joplin, Mozcの利用に支障や困難が少ないこと。
  • 好きだなー、と思えること。

結論

Linux Mint Cinnamon。緑色が好きだから。いやそれだけじゃないけど。

要素比較一覧表

偏りまくり。参考にはならない。

  • 〇が表すこと:
    • 私がイラッとしなかった、という程度の意味。
  • ×が表すこと:
    • 私がイラッとした、という程度の意味。私が実現できなかったり実現方法に至れなかっただけで、Linuxディストリビューションであれば努力と行動により実現可能な筈。しかし面倒なので努力を放棄した。

要素比較一覧表

NameISOイメージファイル名インストーラスクロール方向(インストール時)マルチブート親和性無線LAN記憶スクロール方向(インストール後)ダブルタップでのドラッグ日本語入力システムワークスペース移動夜間モードFirefoxJoplin DesktopTyporaJoplin→Typora呼び出し所感・備考Tags
Linuxディストリビューション通称
バージョンや環境によって動作が異なる可能性は多分にあるし、参考まで。
コマンドやオプションそのままではなく、何となく。
インストール時にもタッチパッドでスマホみたいに使いたい系。
GRUBはともだち こわくないよ [注釈]
インストール時のESSID選択とパスワード設定をインストール後も覚えているかどうか
インストール後もタッチパッドでスマホみたいに使いたい系。設定変更が必要な時点でもうイヤ。 [注釈]
ウィンドウのタイトルバーをダブルタップしたら掴んで移動させられるかどうか。設定変更が必要な時点でもうイヤ。 [注釈]
デフォルト状態と有効無効キーについて。大抵気に食わないので設定変更するのは仕方が無い。 [注釈]
作業場所の個数や切替方法。素早く切り替えられると大変便利だけれど真面目に調べていない。
なんか流行ってるっぽい。
最近のシェア激減が意味不明。Google Chromeはあくまでもサブ。Edge何それおいしいの。
マークダウンエディタでマルチプラットフォーム同期機能ありで無料。神エディタ。
Joplinにタイプライターモードが無いので補完的に。美しい。
Joplinに「外部エディタで編集」という機能があるので活用したい。
主観。換装。戯言。
Ubuntu
ubuntu-ja-21.04-desktop-amd64.iso
Ubiquity GTK_UI
〇 ナチュラル
×
〇 ナチュラル
〇 IBus-Mozc デフォルトで半角/全角キーで切替可。 要設定変更
デフォルト2画面。 4本指で上下スクロール。 キー操作不明。
×
〇 標準ブラウザ
〇 Ubuntu Softwareからインストール可。 日本語化済
〇 Ubuntu Softwareからインストール可。 日本語化済
× Typoraは起動するが、permission deniedエラーが発生する。 他OS版のJoplinでも起きている不具合らしい。
やっぱりギシアンPCでは重たい。 素のGNOME3が人気が無い理由が分かる。 カバのイラストの禿げ散らかした毛が生理的にダメ。
Kubuntu
kubuntu-21.04-desktop-amd64.iso
Ubiquity KDE_UI インストールの最後にインストーラがクラッシュ。インストール自体は成功。
× マウス準拠
〇 GRUB上ではUbuntuと表記されるのでUbuntuの他フレーバーとの共存で分かり辛い。
×
× マウス準拠。 要設定変更。
× 要設定変更。
〇 Fcitx-Mozc デフォルトで半角/全角キーで切替可。 要設定変更
デフォルト1画面。 設定で増やせるがタッチパッドやキーでの切替方法が不明。
〇 日の入から日の出まで可。 要設定
〇 標準ブラウザ
〇 Discoverからインストール可。 日本語化済
〇 Discoverからインストール可。 日本語化済
× Typoraは起動するが、permission deniedエラーが発生する。 他OS版のJoplinでも起きている不具合らしい。
KDEの方がGNOMEよりかっこいいし最近は軽い。 Ver.1の頃からKDE好き。 但し日本語化にムラがある。
Lubuntu
lubuntu-21.04-desktop-amd64.iso
Calamares
× マウス準拠
〇 GRUB上ではUbuntuと表記されるのでUbuntuの他フレーバーとの共存で分かり辛い。
× マウス準拠。 要設定変更。
× 要設定変更。
× Fcitxインストール済みだがMozc追加インストール必要
デフォルト4画面。 Ctrl+Alt+左右カーソルか2本指上下スクロール。 左右と上下が混在し違和感が強い。
×
〇 標準ブラウザ
× Discover, aptで検索できない。
× Discover, aptで検索できない。
× そもそも標準パッケージマネージャでインストールできない。
なんか色々面倒なフレーバー。LXQtによるデスクトップ環境ということで期待していたんだけれど。ていう。
Ubuntu Budgie
ubuntu-budgie-21.04-desktop-amd64.iso
Ubiquity GTK_UI
〇 ナチュラル
〇 GRUB上ではUbuntuと表記されるのでUbuntuの他フレーバーとの共存で分かり辛い。
×
〇 ナチュラル
× IBus/Fcitxインストール済みだがMozc追加インストール必要。 Fcitxのアイコンメニューがハングアップするなど異常発生
デフォルト2画面。 Ctrl+Alt+左右カーソル。 タッチパッド操作不明。
〇 日の入から日の出まで可。 要設定
〇 標準ブラウザ
〇 「ソフトウェア」からインストール可。 日本語化済
〇 「ソフトウェア」からインストール可。 日本語化済
× Typoraは起動するが、permission deniedエラーが発生する。 他OS版のJoplinでも起きている不具合らしい。
インストーラの日本語フォントが他フレーバーよりきれいに見える。みんなnotoだろうけど。 「Budgieへようこそ」から言語設定などができるが、挙動がちょくちょく変。
elementary OS
elementaryos-5.1-stable.20200814.iso
Ubiquity GTK_UI
〇 ナチュラル
〇 ナチュラル
〇 IBus-Mozc Ctrl+Spaceでインプットメソッドを変更した後で半角/全角キーで切替可。 要設定変更
デフォルト2画面。 Windowsキー+数字キー。 マルチタスキングビュー(Dock左端アイコン)をクリックした後、タッチパッド2本指左右スクロール。
〇 初回ログイン時に設定可能。 有効化するとデフォルトが日の入から日の出までとなる。
× 標準ブラウザはEpiphany FirefoxはAppCenterからインストール
× AppCenterで検索できない。
× AppCenterで検索できない。
× そもそも標準パッケージマネージャでインストールできない。
Secure Boot非対応。 画面も設定もシンプルで軽い。やろうと思えば色々変更できそうだけれど、基本的に決められた枠内での作業用と割り切る必要あり。雰囲気好きなんだけど、Joplin/Typoraがリポジトリに無いのが残念。
feren OS
Feren-OS-standarddt.iso
Calamares
× マウス準拠
×
× マウス準拠。 要設定変更。
× IBus-Mozc しかしうまく動かない。Fcitxを追加インストールすると半角/全角キーで切替可。 要設定変更
デフォルト4画面。 Ctrl+Alt+左右カーソル。 タッチパッド操作不明。
〇 初回ログイン時に設定可能。 有効化するとデフォルトが日の入から日の出までとなる。
× 標準ブラウザはVivaldi FirefoxはStoreからインストール
〇 Storeからインストール可。 日本語化済。 明朝体が使われており違和感。
〇 Storeからインストール可。 日本語化済。 明朝体が使われており違和感。
〇 他のディストリビューションで発生しているPermission Deniedエラーは発生せず操作可能。
KDEをデスクトップ環境に採用しながら軽め。 ただフォント設定などクセがある。他にも何かクセがありそう。
Zorin OS
Zorin-OS-15.3-Core-64-bit.iso
Ubiquity GTK_UI
〇 ナチュラル
〇 ナチュラル
〇 IBus-Mozc タスクトレイ上でキーボードを変更した後で半角/全角キーで切替可。 Mozc設定ツールをapt-getでインストールする必要あり
デフォルト2画面。 Ctrl+Alt+上下カーソル。 メニュー→アクティビティで右端にワークスペースが表示される。
〇 日の入から日の出まで可。 要設定
〇 標準ブラウザ
〇 「ソフトウェア」からインストール可。 日本語化済
〇 「ソフトウェア」からインストール可。 日本語化済
× Typoraは起動するが、permission deniedエラーが発生する。 他OS版のJoplinでも起きている不具合らしい。
軽い。シンプル。elementary OSよりも設定できる項目が少なくて制限が多い雰囲気。動く起動バナーがかっこいい(小並感)。
KaOS
KaOS-2021.04-x86_64.iso
Calamares 日本語の選択肢無し。 ブートローダ用パーティションのmount pointが/boot/efiではなく/boot。
× マウス準拠
△ 一部のパーティションの情報をGRUBに取り込まない。 [注釈]
×
× マウス準拠。 要設定変更。
× 要設定変更。
× Octopiでfcitx-mozcとkcm-fcitxをインストールして設定しても、入力メソッドとして有効になってくれない。
デフォルト2画面。 2本指上下スクロール。 キー操作不明。
〇 日の入から日の出まで可。 要設定
× 標準ブラウザはFalkon FirefoxはOctopiからインストール
× Octopuiで検索できない。
× Octopuiで検索できない。
× そもそも標準パッケージマネージャでインストールできない。
Secure Boot非対応。 ログイン画面でパスワード入力+Enterではログインできず、Loginボタンを選択・押下する必要がある時点でダメ。 リポジトリサーバが遅い。負荷が心配。 縦位置タスクバーは良いと思う。
Q4OS
q4os-3.14-x64.r4.iso
Calamares
×× タッチパッドでスクロールできない
×
×× KDEシステム設定を使ってもスクロール動作自体を有効にできない。
× インストールされていない。 追加インストール試行せず。
デフォルト1画面。 複数画面の追加と切替の操作方法は不明。
×
× 標準ブラウザはインストール直後はKonquerorでDesktop Profilerを実行するとChromeに変わる。
× Discoverで検索できない。
× Discoverで検索できない。
× そもそも標準パッケージマネージャでインストールできない。
Secure Boot非対応。 タッチパッドで2本指上下スクロールできないってどゆこと。
Pop!_OS
pop-os_20.10_amd64_intel_15.iso
/usr/bin/io.elementary.installer
× マウス準拠
△ ブートローダー用パーティションのフォーマットをしないとインストール手順が進まない。 他パーティションのOSを考慮しないGRUB設定を行なう。 [注釈]
〇 インストール完了後のログイン時に初めて設定
× マウス準拠。 要設定変更。
〇 IBus-Mozc タスクトレイ上でキーボードを変更した後で半角/全角キーで切替可。 Mozc設定ツールをapt-getでインストールする必要あり。
デフォルト2画面。 アクティビティで表示させて移動。 キー操作不明。
〇 日の入から日の出まで可。 要設定
〇 標準ブラウザ
〇 Pop!_Shopからインストール可。 日本語化済
〇 Pop!_Shopからインストール可。 日本語化済
〇 他のディストリビューションで発生しているPermission Deniedエラーは発生せず操作可能。
Secure Boot非対応。 いい感じなんだけど、私自身がPop!じゃない。
KDE neon
neon-user-20210513-1239.iso
Calamares
× マウス準拠
×
× マウス準拠。 要設定変更。
× 要設定変更。
〇 Fcitx-Mozc 半角/全角キーで切替可。 要設定変更
デフォルト1画面。 2本指上下スクロール。 キー操作不明。
〇 日の入から日の出まで可。 要設定
〇 標準ブラウザ
〇 Discoverからインストール可。 日本語化済
〇 Discoverからインストール可。 日本語化済
〇 他のディストリビューションで発生しているPermission Deniedエラーは発生せず操作可能。
Kubuntuとどう違うの? UbuntuのKDEフレーバーではなく、UbuntuをKDEのために使ってるところが素敵。こちらの方が好き。何が違うのか良く分からないけど。
Linux Mint Cinnamon
linuxmint-20.1-cinnamon-64bit.iso
Ubiquity GTK_UI
〇 ナチュラル
〇 ナチュラル
〇 Fcitx-Mozc 半角/全角キーで切替可 要設定変更
デフォルト4画面。 Ctrl+Alt+左右キー。 Ctrl+Alt+上キーでワークスペース一覧。 Ctrl+Alt+下キーでワークスペース内のウィンドウ一覧。 タッチパッド操作不明。
× アプレットQRedshiftまたはRedshiftをインストールすれば利用可能。 日の入から日の出まで可 [注釈]
〇 標準ブラウザ
〇 ソフトウェアマネージャーからインストール可。 日本語化済
〇 ソフトウェアマネージャーからインストール可。 日本語化済
〇 他のディストリビューションで発生しているPermission Deniedエラーは発生せず操作可能。
Cinnamonデスクトップ艦橋やフォントといったUIの綺麗さが特徴で、また動作が軽めで軽快。 テーマカラーが緑色なのでこれにしようと思った。(テスト要らんだろ)
Solus
Solus-4.2-Budgie.iso
/usr/bin/os-installer-gtk
× マウス準拠
× ブートローダ用パーティションの要件が512MiB以上となっており巨大。1024GiB用意してもGRUBがインストールされず、また他パーティションのLinuxのGRUBから検出・起動しようとしてもリストに出てこず起動不可。
Secure Boot非対応
Endless OS
eos-eos3.9-amd64-amd64.210423-215210.base.iso
× 一つのストレージを独占しようとする。パーティションで分割されたストレージや他OSとの共存を想定していない。 そもそもそういう用途がターゲットとされていないのかも。
Alter Linux Cinnamon
alterlinux-cinnamon-ja-2020.12.30-bcf92d0d-x86_64.iso
インストール後の起動で画面が明滅を繰り返してしまい実用にならない。
Alter Linux Xfce
alterlinux-xfce-ja-2020.12.30-bcf92d0d-x86_64.iso
インストール後の起動で画面が明滅を繰り返してしまい実用にならない。
Caramel OS
caramelos-1.iso
LiveUSBがUEFIで起動しない模様。

インストール先機材

SSDパーティショニング例

ディストリビューションを多数試用するために

ISOイメージから起動したLive環境には大抵GPartedが含まれているので、それでサクッと。なおストレージの既存内容を破壊してしまう操作なので自己責任で。

20GB弱あれば、大抵のディストリビューションのインストールや感覚を掴むには十分な大きさだと思うので。実際、使っても半分程度。10GBだと心許ないというところ。

ブートローダ用領域は100MBもあれば十分だろうと思っていたら、Solusは512MiB以上を要件としていたりするので、大きめに。Solusは結局この環境ではインストール後に起動できなかったけれど。

/dev/sda1  fat32       1,024MiB  =   1.00GiB /* ブートローダ用 */
/dev/sda2  linux-swap  8,274MiB  =   8.08GiB
/dev/sda3  ext4       19,098MiB  =  18.71GiB
/dev/sda4  ext4       19,098MiB
/dev/sda5  ext4       19,098MiB
/dev/sda6  ext4       19,098MiB
/dev/sda7  ext4       19,098MiB
/dev/sda8  ext4       19,098MiB
/dev/sda9  ext4       19,098MiB
/dev/sda10 ext4       19,098MiB
/dev/sda11 ext4       19,098MiB
/dev/sda12 ext4       19,098MiB
/dev/sda13 ext4       19,098MiB
/dev/sda14 ext4       19,098MiB

本番環境として

Linux Mint Cinnamonインストール用に。

/dev/sda1  fat32        1,024MiB  =    1.00GiB
/dev/sda2  linux-swap   8,274MiB  =    8.08GiB
/dev/sda3  ext4       229,176MiB  =  223.80GiB

GRUBの再設定

Pop!_OSのように他パーティションのLinuxディストリビューションのことを無視したブートローダ設定をしてしまうようなディストリビューションをインストールした後、ブートローダ上に各ディストリビューションの起動メニューを手軽に復活させるには。

  1. BIOSやUEFIの設定メニューでBoot対象パーティションを変更する。
    1. 対象のパーティションのLinuxディストリビューションが起動すれば良いけれどね…ていう。
  2. Linux起動後、次のコマンドを実行する。
    1. 「管理権限を取得できる一般ユーザ」での実行を想定。sudoでパスワードを要求されるので正しく入力しましょう。
    2. 最初のコマンドでパーティション内に起動対象となり得るOSを探し設定ファイルを生成。次のコマンドでブートローダ用パーティションに設定ファイルを反映させたGRUBをインストールする。
    3. $ sudo update-grub
      $ sudo grub-install /dev/sda
      

デスクトップ環境の設定変更

タッチパッドのスクロール方向の変更

KDEの場合

  • KDE システム設定
    • ハードウェア
      • 入力デバイス
        • タッチパッド
          • スクロール
            • スクロールの方向を反転 (自然なスクロール):有効にする

LXQtの場合

  • LXQt コンフィグレーションセンター
    • キーボードとマウス
      • マウスとタッチパッド
        • 同一のデバイスがマウスとタッチパッドの2つのデバイスと見做されているので、Touchpadの方を選択して
          • タップでクリックする:無効→有効
          • ナチュラルスクロール:無効→有効

ダブルタップでウィンドウ移動を可能とする変更

  • KDE システム設定
    • ハードウェア − 入力デバイス
      • タッチパッド
        • タップ
          • タップしてクリック:有効にする。
          • タップしてドラッグ:上記と同時に有効になるので、そのまま。

日本語入力システムの有効無効切替キーの変更

macOS JISキーボード方式こそ至高

そもそも日本語入力システムの有効無効を切り替える際に、現在のステータス(日本語入力システムが有効になっているのか無効であるのか)を意識しなければならないというトグル式のキー操作は、極めて異常である。まるで、万年筆のキャップがはまったままであるのかペン先が出ているのか、一度その万年筆を紙に押し付けてみなければ分からない、というくらいに無駄で非生産的でおかしなことだと言える。

すなわち、半角/全角キー一つで日本語入力システムの有効無効を切り替えるWindowsは論を待たずに異常である。そしてmacOSの場合にも、スペースキーの左右というスペシャル一等地に「英数」「かな」キーが位置するJISキーボード以外を使用するという行為も、使い易さくらいしかメリットの無いmacOSに於いて、その数少ないメリットを無に帰する愚行なのである。

だからこそ、Linuxディストリビューションを利用する場合にも、スペースキーの右に位置する「変換」を日本語入力システム有効化に、同じくスペースキーの左に位置する「無変換」を日本語入力システム無効化に、それぞれ割り当てなければ生産性向上の道具である筈のコンピュータを利用する価値を生み出せない。

最近、Microsoftは自社のコンピュータブランドであるSurfaceシリーズで、macOS JISキーボード方式同様にスペースキーの左右で日本語入力システムの有効無効を切り替える操作性を採用した。MicrosoftもmacOS JISキーボード方式の利点を認め自社製品に取り込んでいるのである。私よりも遅かったけれども。このことも、下記する設定が持つ有用性の証左となっている。

Mozc の設定

Fcitx-Mozcがインストールされておらず、例えばIBus-Mozcのみがインストールされている場合は、「Mozc の設定」で下記設定を行なう。

  • 一般
    • キー設定
      • キー設定の選択
        • 編集...ボタンを押下し
          • (日本語入力システム有効化のためのキー設定)
            • モード:直接入力
            • 入力キー:Henkan
            • コマンド:再変換→ME を有効化
          • (日本語入力システム無効化のためのキー設定1)
            • モード:変換前入力中
            • 入力キー:Muhenkan
            • コマンド:ひらがな・カタカナを切替→IME を無効化
          • (日本語入力システム無効化のためのキー設定2)
            • モード:変換中
            • 入力キー:Muhenkan
            • コマンド:ひらがな・カタカナを切替→IME を無効化
          • (日本語入力システム無効化のためのキー設定3)
            • モード:入力文字なし
            • 入力キー:Muhenkan
            • コマンド:ひらがな・カタカナを切替→IME を無効化

Fcitx 設定

Fcitx-Mozcがインストールされておりインプットメソッドとして設定されている場合には、Fcitxが日本語入力システムの有効無効切替をフックしているので、「Fcitx 設定」で下記設定を行なう。

  • 全体の設定
    • 拡張オプションの表示(またはShow Advanced Options):有効にする
      • ホットキー(またはHotkey)
        • 入力メソッドをオンに(またはActivate input method):空(またはEmpty)を変換(またはHenkanmode)に変更(変換キーを押せばOK)
        • 入力メソッドをオフに(またはInactivate Input method):空(またはEmpty)を無変換(またはMuhenkan)に変更(無変換キーを押せばOK)

空白文字についても現在のステータスから自立する

日本語入力システムの有効無効切替と同様の問題が空白文字についても言える。Unicodeによるマルチバイト文字前提時代、更にプロポーショナルフォントによる可変幅文字前提時代に、「全角」「半角」という用語は誠に陳腐であるのであるが、一々シングルバイトスペースやマルチバイトスペースと書くよりは短く済むし、そもそも設定画面でこの用語が登場してしまうので、嫌々ながらこの用語を利用することとする。

空白文字やタブ文字のように可視性の無い文字について、それと分かるような表示を行なってくれるテキストエディタやソフトウェアならともかく、そのような配慮が行なわれていないソフトウェアでは、自分が入力している空白文字が全角であるのか半角であるのか、意識していても分からなくなってしまう状況を否定できない。

そこで、自分が入力し得る空白文字がコンピュータ側のステータス(日本語入力システムの有効無効)に左右される状況から脱し、そもそも空白文字の選別を能動的に行なえる状態とすれば良い。

そのためには、日本語入力システムが有効な場合にも空白文字は常に半角で入力されるものとし、全角空白を入力したい場合にはShiftキーでその意志をコンピュータに指示するように設定を変更すれば良い。

インプットメソッドがいずれの場合にも、「Mozc の設定」で以下のように設定する。

  • 一般
    • 基本設定
      • スペースの入力:入力モードに従う → 半角

この設定はMS-IMEやATOKなどでも推奨したい。

Linux Mintでの夜間モード

インストール時の配慮からインストール後の軽快さや使い易さまで、昨今のトレンドを隙無くキャッチアップりしてい完成度は、さすが緑色をアイデンティティーカラーとして採用しているLinux Mintだと、一連のテストを経て私は実感した。緑色いいよね。私が一番好きな色系統なんです。工業製品になかなか無いのが悔しいところ。

ところがその一方で、標準状態のLinux Mintにはディスプレイの色温度を夜間に暖色系に自動変更する夜間モードが搭載されていない。

しかしこれもアプレットを導入することによって解決できる。

Linux Mintメニューの「設定」から「アプレット」を起動し、QRedshiftまたはRedshiftというアプレットをダウンロードする。なおこの2つはconflictしてしまうとのこと。今回はレビューで★の数が多いQRedshiftをダウンロードした(流されやすい)。

QRedshiftはタスクバーに常駐するので、右クリックで設定変更を行なう。

  • Options
    • Enabled:有効に
  • Night Settings
    • Night Enabled:有効に
    • Use Manual Night Time:無効に

Manual Night Timeを無効にすることで「日の入から日の出まで」を自動化できるのだけれども、そのためにも経度緯度による現在地をLocationタブで検出しておく必要がある。

デフォルトではタスクバー上に色温度まで表示してくれるが、とりあえず暖色系に寄せてくれていれば良いので、Show Labelというオプションを無効にしてアイコンのみが表示されるよう設定を変更した。

最後に

素敵なLinuxライフをお送りください。

以上